荷台から浪漫がはみ出していた – Whittler, CA

初めて買った車が、人生を決めてしまうことがある。

1985年
免許を買って初めて買った車は
ランドクルーザー60だった。
エンケイのバッハという太いタイヤを履かせて
戦車のような音を立てながら
勤務先の高校に通勤し
新人であるにもかかわらず
校門入ってすぐの目立つところに
堂々と愛車を駐車させていた。

今にして思えば
出世街道を最初から踏み外し
自ら悪路へと突き進んでいたのかもしれない。

1990年
アメリカに行って心をわしづかみにされたのが

ピックアップトラックだ。

中でもフェンダーが荷台の外に張り出すスタイルが
カッコよくて仕方がなかった。
この仕様のことを

シボレーがスポーツサイド
フォードはフレアーサイド
ダッジはステップサイド

と呼び、アフターパーツ界隈では、
ファントムフェンダー「幽霊?」など
かなり物語性のある名前が付けられたりもした。

90年代はピックアップトラックが
欲しくて、欲しくて、欲しくて
妻の機嫌の良い時を見計らっては
買っていいかお許しを得ようともしたのだが
当時、車高を低くして乗ることが徐々にはやりだし
それが“不良”ぽく妻の目には見えたらしく
どーしても許してもらえず、
テラノ、ランクル60と乗り換えながら
2000年までの10年間は
ひらすら、ピックアップトラックの
ダイキャストモデル、ミニカー、プラモデル、
を集めまくった。

なかなか手に入らなかったのが、
ピックアップトラック柄のTシャツだ。
アメリカのオートバックスのような店に、
猛獣ハンターと同じ感覚で入店したものだ。

実車は買えなかったが、
30代という働き盛りの時に
Life-work balance という言葉に
振り回されることもなく
ひたすら浪漫をエネルギーに替えて、
馬車馬のように働いた季節を駆け抜けた。
いや、賢い妻が
そう仕向けていたのかもしれない。 

教員生活にひと段落付き思う。

「何かを知っている」ということよりも
「好きなことに夢中になれる」人が
もっと深く、豊かで、自由に、輝ける時代が来る。

 

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“An English teacher’s insight × Harley and American culture × a life shared around sweets. What I’m doing on this website is not decluttering, but a redesign for the next ten years.”

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